日本の伝統な製鉄「たたら製錬」

鉄などの製錬に使うために建てる立て型の炉を溶鉱炉と言うが、日本における近代の溶鉱炉とは違い、伝統的な製鉄をするのが「たたら製錬」と言われています。とある、たたら製錬の技術者を例に出してたたら製錬がどのようなものかを説明していきます。まず、山のように積まれている黒い砂鉄を土で作られた炉に、シャベルで掬って入れていきます。砂鉄を入れる合間に、炭を入れます。炉の両脇に設置されている、送風装置である鞴によって、風が送られます。日本刀を作るときの一般的な鍛冶では、鞴によって切れ目なく風を送りますが、たたら製錬では吹いては止めて、吹いては止めてと断続的に風が送られます。これによって、風が吹いたときは炎が大きく立ち上がり、風が止まっていると炎もぴたりと止まります。そして、炉の端っこから真っ赤に熱されている、溶融した金属から分離した不純物であるノロが流されるのです。そしてノロは土の間をドロドロと流れ、黒く固まっていきます。

そして、日が昇ってから、炉の底にある粗銅の鉧を取り出します。鉧を取り出すときは、まだ炭は高温で燃えている状態のまま、炉の土壁を丸太によってどんどんと崩していきます。そうすることによって、中からパチパチとまだ音が鳴っている、鉧を取り出せるのです。その鉧をすぐさま池に落とし、煙が立ち込めるなか鉧は冷えていきます。このようにして、土によって炉を作り、長時間炊き続け、鉧を取り出すために炉を崩す。これを繰り返すことによって、土壁の土が少しだけ混ざりながら、砂鉄が鋼に変わっていきます。土が混ざることは鉄の質を下げることになる可能性が考えられますが、砂鉄の中の不純物をノロとして取り出すことにも一役買っています。

 

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